日本海裂頭条虫(広節裂頭条虫)は、サケやマスなどの魚の生食によってかかるサナダ虫である。長い真田ひものような外観をしているので、
昔からサナダ虫とよばれてきた。「真田ひも」そのものを知る人も少ないと思われるが、主に茶道具などの木箱にかける平たい織紐のことである。
虫卵→コラシジウム(幼虫)→ケンミジンコ→体内にプレロセルコイドをもつサケ・マスなどを生食→胃→腸粘膜に固着して成育。このように
いくつものステップを踏んで感染後一ヶ月で5〜7mの親虫となる。だから卵をヒトが飲み込んだとしても感染は起こらない。北海道や東北で、
おしりから、白いひもをブラブラさせたクマを昔よく見かけたらしいが、それがこの広節裂頭条虫である。