――この問題は、欧米でも大きく報じられています

 「欧米には、二つの見方があります。一つは、これはエンターテインメント産業の制度的な問題だという視点。近年、米国のハーヴェイ・ワインスタインや英国の(元司会者)ジミー・サビルなど、力と財力を持った男性たちがひどい性的虐待や性的暴行を行ってきたことが明らかになっている。この問題をそうした世界的な文脈からとらえる視点です」

 「一方で、欧米メディアの多くは、これは『ジャパニーズ・プロブレム』だと、日本のエンタメやアイドル文化に対する蔑視を含んだトーンで報じています。児童ポルノ大国、変態ニッポンのアイドル文化は危険で問題だという風に。こうした視点は議論を問題の本質からずらしてしまっています」

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR9F4DF8R9DUCVL00F.html