『君が代』(きみがよ)は、日本の国歌である。10世紀初頭における最初の勅撰和歌集である『古今和歌集』の
「読人知らず」の和歌を初出としている[1][2]。世界の国歌の中で、作詞者が最も古いといわれている。
当初は「祝福を受ける人の寿命」[2] を歌ったものだが、転じて「天皇の治世」を奉祝する歌[2][3] となった。
1869年(明治2年)に薩摩琵琶の『蓬莱山』にある「君が代」を歌詞として選んだ歌が原型となっている。

その後1880年(明治13年)に宮内省雅楽課が旋律を改めて付け直し、
それをドイツ人の音楽教師フランツ・エッケルトが西洋和声により編曲したものが、
1893年(明治26年)の文部省文部大臣井上毅の告示以降[4]、儀式に使用され、
1930年(昭和5年)には国歌とされて[注釈 1]定着した[1]。1999年(平成11年)に「国旗及び国歌に関する法律」で正式に日本の国歌として法制化された[5]。

国歌としては、1869年(明治2年)、軍楽隊教官だったイギリス人ジョン・ウィリアム・フェントンが日本に国歌がないのを残念に思い、
練習生を介して作曲を申し出たことを始まりとしている[1][3]。1880年(明治13年)、法律では定められなかったが、
事実上の国歌として礼式曲「君が代」が採用された。そのテーマは皇統の永続性とされる[3][10]。