https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230821/k10014169701000.html

台湾 来年の防衛費 過去最高を更新 “自衛の決意示す”蔡総統

台湾当局は来年の予算案をまとめ、防衛費の総額は、GDP=域内総生産の2.5%にあたる6000億台湾元余りと、過去最高を更新しました。中国軍の圧力が強まる中、蔡英文総統は「台湾の自衛の決意を示す」と強調しています。

台湾の蔡英文総統は21日、内閣にあたる行政院から、来年の予算案について報告を受けました。

それによりますと、特別予算などを含めた防衛費の総額は、ことしより4.5%多い6068億台湾元、日本円にして2兆7600億円余りと、過去最高を更新しました。

特別予算は、新型戦闘機F16Vの調達や、ミサイルなどの量産に充てるものとみられます。

防衛費が6000億台湾元の大台を突破するのは初めてで、蔡総統によりますと、GDPの2.5%にあたるということです。

総統府は、蔡総統が予算案の報告を受ける様子の映像を公開し、この中で、蔡総統は「台湾は引き続き自衛の能力を強化し、自衛の決意を示すことにより、国家の安全と利益を確保するとともに、国際的な支持をより多く勝ち取らなければならない」と述べました。

中国軍が台湾周辺での航空機や艦艇の活動を活発化させて圧力を強める中、スクランブル=緊急発進などの任務にあたる台湾軍の負担は増していて、国防部は先週、燃料費を来年はことしの1.5倍余りに増額することを明らかにしていました。