また、木目沢被告は22年10月に五ノ井さんに直接謝罪したが、自らの意思ではなかったとした。謝罪に先立ち、自衛隊側から「『いかにも反省しているという態度を見せるように』などと指導された」とし、担当者から「土下座してくれ」と土下座されたことを明かした。

 公判終了後、記者団の取材に応じた五ノ井さんは、自身の被害をうそと位置づけた木目沢被告の証言について「本当にひどい。私は全てを失い、ここで負けるわけにはいかない。正しい判決が出るまで自分を貫き通したい」と時折声を詰まらせながら語った。

 公判は10月30日に結審し、12月12日に判決が言い渡される予定。【岩間理紀】