自民党の意識が問われる

 それも人権意識について問われることも多いであろう外交政策を司る外交部会の部会長代理に選ばれる案が出ていることについては、永田町内でも困惑の声が挙がっている。

 永田町関係者は「杉田氏はこれまでに外交部会の副部会長を経験しているので、単に経歴だけを見れば順当な人事ではあるが、人権侵犯を認定されたばかりの議員が役職に復帰することについては批判が殺到するのではないか」と首を傾げる。

 また、自民党の茂木敏充幹事長は9月26日の記者会見で、杉田氏を次期衆院選で公認するかを問われ「選挙時に適切に判断していきたい」と述べるに留めるなど、自民党内でも扱いが慎重になっているところだ。

 こうした中、杉田氏は本当に案文の通り外交部会長代理に就くことになるのか。

 しかし、そうなれば人権侵犯を認定された議員を自民党の外交政策の要に起用することとなり、党の人権意識は厳しく問われることになるだろう。

 政調人事は29日の総務会までに調整された上で最終決定される見通しだ。