テレビ東京の石川一郎社長が28日、東京・六本木の同局で定例会見を行い、ジャニーズ事務所の性加害問題に言及。
「深刻な人権問題という意識がなく報じなかった」と釈明し、「きちんと取り上げるべきであったと反省しております」と謝罪した。

石川社長は今月7日に開かれたジャニーズ事務所の会見を受け、「うちは4回にわたってジャニーズ事務所側にいろんな申し入れをしてきました。
7日の記者会見で謝罪をして補償しますとおっしゃって、そこは以前に比べ一歩前進したとは思うが、まだまだガバナンスの問題について明確ではない。
また補償の問題についても具体的なことに触れていない。一歩前進と評価しつつももう少しガバナンスを含めた体制を整えるようにお願いしてきました」と説明。
さらに今月14日に、「具体的にガバナンスでこうした方がいいのではないかという文書を、私の名前で東山(紀之)社長宛てに提出いたしました」と明かした。

また、ジャニーズタレントの起用については、「現在の契約分については続けますが、新たな起用については極めて慎重に判断するとお伝えし、そのスタンスは今も変わっておりません。あとは10月2日の記者会見での発表を見て、今後の対応を考えていきたい」とコメントした。

ジャニーズの社名については、「(変更は)求めました。被害者の方も記者会見でおっしゃっていましたが、ジャニーズという名前がついていること自体にいろんな思いをされるということもあり、そういう思いを尊重すればジャニーズさんという名前を続けることは適切ではない」と変更を求めた。

また、過去の性加害問題を巡る報道について約1カ月間、現場にいる記者、OBを含めヒアリングを続けているといい、「この問題は週刊誌で何度か報じられてきました。
いずれの過程も残念ながら、テレビ東京が放送することはありませんでした。
それは忖度(そんたく)ではなく、この問題を芸能界のスキャンダルと捉えて、当時は深刻な人権問題という意識がなく、報じなかったというのが正直なところです。今の段階で考えますと、
芸能スキャンダルとして黙殺するのではなく、きちんと人権問題として取り上げるべきであったと反省しております」と謝罪した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ffc81e49a5f43be83c911b3e5f302e3f71196ebf