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せき止め薬足りない 処方「最小限に」 コロナで減産 厚労省が通知
せき止め薬などの在庫が逼迫(ひっぱく)しているとして、厚生労働省は29日、医療機関や薬局での処方を最小限にするよう求める通知を都道府県などに出した。新型コロナウイルスの流行により、解熱鎮痛薬は増産されたが、せき止め薬の生産量は減っていた。
通知では、せき止め薬と、たんを切る「去痰(きょたん)薬」について、「最小日数での処方」に努めるよう求めた。薬局で供給が難しい場合は、系列店や地域内で連携し、「可能な限り調整していただきたい」とした。過剰な発注も控えるよう求めた。
厚労省によると、コロナ前と比べ、主な解熱鎮痛薬は1・5倍、のどの炎症を抑えるトラネキサム酸は2・3倍ほど増産されているが、主なせき止め薬は約85%まで生産量が低下。去痰薬もメーカーの在庫が減り、安定供給には一定の期間を要するという。
厚労省は卸売業者と連携し、医療機関や薬局が解熱鎮痛薬やトラネキサム酸、せき止め薬を購入できない場合の相談窓口を設けており、去痰薬も対象に加えるとした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7ae862b7e6225a4c59e6227ef4b7cdebecf4952