カッサムによる攻撃は基本的に擾乱射撃(休息の妨害や移動の阻止、士気の低下などを狙った射撃)だと言える。とりたてて目標を定めず撃ち込むから損害をもたらす可能性は低いものの、致命的になる場合もある。そこで、イスラエルがカッサムなどの攻撃を防ぐために設けたのが、有名な防空システム「アイアンドーム」である。レーダーと迎撃ミサイルで構成されるアイアンドームは、飛来してくる数百発のロケット弾を追跡・撃墜でき、2021年の紛争では4500発のロケット弾を90%という高い成功率で撃ち落としたと言われる。
とはいえ、アイアンドームのような先進的な装備にも限界はあり、ハマス側はこれが対処しきれないほど大量のロケット弾を撃ち込んで飽和させようとした。一部の報道によればハマス側は今回、20分で5000発ものロケット弾を浴びせたといい、その結果、多くがアイアンドーム突き抜けた可能性がある。

https://www.forbes.com/sites/davidhambling/2023/10/09/how-hamas-leveraged-cheap-rockets-and-small-drones-to-ambush-israel/?sh=37ad5da56be2