日本郵船運航の輸送船「ギャラクシー・リーダー」、イスラエルの実業家が共同保有

【エルサレム=福島利之】イスラエル首相府は19日、イエメン沖の紅海で、日本の企業が運航する船舶がイエメンの反政府武装勢力フーシに乗っ取られたと発表した。拿捕(だほ)されたのは日本郵船の自動車輸送船「ギャラクシー・リーダー」。フーシはパレスチナ自治区ガザでの戦闘に乗じ、イランの支援を受けてイスラエルへミサイルを撃ち込んでいる。戦闘の余波で国際的な海上輸送に影響が及んだ。
日本郵船は20日朝、社内に対策本部を設置した。日本郵船などによると日本人の乗組員はおらず、積み荷もなかった。トルコからエジプトのスエズ運河を経由して紅海に入り、インドへ向かう途中のイエメン西部ホデイダ沖で拿捕された。

船は英国の企業の所有で、イスラエルの実業家が共同保有している。乗組員はウクライナ人やフィリピン人ら25人でイスラエル人はいない。イスラエル首相府は「イランのテロ行為だ」と非難した。

 フーシの報道官は19日、「イスラエルの船を拿捕した」とし、イエメン沿岸に船を連行したとの声明を出した。AFP通信は、フーシが船をホデイダの港に移動させたと報じた。フーシは14日、紅海でイスラエルの船を標的とする軍事行動を予告していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3e69bc5ce13f9a8286c59f94a55fa19aa4791a4