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ジャフェミっていっつも決り文句のようにこれを言うが、いろいろな意味で間違ってるし端的に馬鹿なんだよな

「(政治的権利の)男女平等が実現したのはフェミニストの戦いのおかげ」みたいなことをいうフェミの脳内では「男は常に男女平等に反対しそれを抑圧してきた」みたいな歴史観が存在するが、もし本当に男が男女平等に反対なら男女平等はいつまでたっても実現しなかっただろう
フェミの言うとおりなら男は魔法のごとき家父長制によって女を有史以来支配してきたはずなので、男が本当に男女平等を望まないなら、その状態をいつまでも維持できる

しかしJSミルが英国における女性参政権が実現する何十年も前から女性参政権を擁護する論陣を張っていたように、初期の男女平等主義者には地位の高い男性が含まれていた
要するに、実際に権力を握る支配層の男性が男女平等の価値を認めたからこそ男女平等が実現したのであって、もっぱら活動家の闘争によって男女平等が実現したかのような主張は、完全にではないにしても誇大宣伝もいいところ
左派は常に歴史の進歩を抑圧者と被抑圧者の闘争という階級対立のプリズムを通してのみ理解しようとするが、それは現実の歴史ではない

第二に、おそらくミルがそうであったように、権利の平等を目指す男女平等論はリベラリズムに完全に包含できるのであり、現代におけるフェミニズムとは政治哲学的に異なる思想というべきである
よく勘違いされているが、現代の政治哲学におけるフェミニズムとはコミュニタリアニズムがそうであるようにリベラリズムをむしろ批判する立場なので、リベラルがフェミを自任する必要はない
男女平等を支持するのなら、リベラルであるかあるいは端的に平等主義の立場を取ればよく、あえてフェミニズムという立場を選択する必要はない

第三に、すでに社会思想史やジェンダー経済史の分野ではよく知られていることだが、男女平等の究極の原因は産業革命や戦争による女性労働力の動員であって、むしろそういった下部構造の変動こそが男女平等運動につながったということ
女性がイエから開放されて一人の政治的権利を持つ主体と見做されるためには、まず経済的に自立することが求められるが、これは産業革命によって工業が発達し女性でも家から出て働きに出られるようになったことが大きい
また職業軍人のみならず一般市民が戦争に徴用される国民国家においては、「銃後」を守る女性労働力が国家にとって重要なリソースとなりそのため「国家に貢献する」女性たちの政治的権利を保証する必要が生じた
要するに、「被抑圧者が抑圧者を打倒した」「社会正義が自らの名を進歩の歴史において実現した」という左派のナラティブとは全く逆に、ここでは資本主義や戦争こそが男女平等を実現したわけだ