中村哲医師が日本人を嘆いた理由、いまや世界屈指の「弱者に冷酷な国民性」(JBpress) - Yahoo!ニュース
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■ 「日本人には人を思いやる心がある」は幻想なのか

 先日、友人が定年で長年勤めた会社を退職し、ねぎらいの酒宴が開かれた。その席で、同年輩の友人が「おれたちは逃げ切れるよな」と言うと、多くが笑いながら相槌を打った。それを聞いて、ある週刊誌に「五十代は逃げ切り世代か」という特集が載っていたのを思い出した。

 “逃げ切り”とは、社会保障の破綻など、近未来に予想される“国難”を自分は見なくてすむということだ。この言葉には、「人生の目的は自分(だけ)が幸せになること」で、「死んだらオシマイ、生きているうちにせいぜい楽しもう」という利己的で刹那的な人生観が露骨に示されている。わが亡き後に洪水は来たれ、である。

 中村医師はずいぶん前から、自分のことしか考えない日本の風潮を嘆いていた。