「水と食料が底を突きそうだ。利用者の衰弱も始まっている。頼むから市で確保してもらえないか」。3日午前、輪島市役所には高齢者施設からひっきりなしに電話が入った。健康福祉部の職員によると、その多くが市に飲み水などの提供を求める内容だったという。市内の小学校に避難している住民からは「水がないので、雪を食べてしのいでいる」と窮状を訴える声も届いた。市内では至る所で道路が寸断され、行政でさえ容易に対応できない状況だ。職員は「本当にもどかしい」と声を絞り出した。

 高齢者や障害者ら60人以上が身を寄せる同市の福祉避難所も、断水に頭を悩ませる。男性職員によると、事務所にあったウーロン茶やジュースで備蓄米を炊いているという。「近所の人が米を持ってきてくれるが、生米を食べるわけにもいかず、今日の晩ご飯をどうしようかというところだ。トイレが不衛生なのも困っている」と嘆く。
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