能登半島地震で被災した水族館のジンベイザメ死ぬ 環境悪化原因か

能登半島地震で被災したのとじま水族館(石川県七尾市)は9日、飼育していたジンベエザメの「ハチベエ」(オス、体長約4・6メートル)が死んだと発表した。地震で設備が壊れ、水槽内の環境が悪化したことが原因とみている。

 ハチベエは2022年9月に搬入された。ほぼ同時期に搬入された「ハク」(メス、体長約4・9メートル)と一緒に、日本海側の水族館としては最大級の水量約1600トンの水槽で飼育されていた。

 地震発生から数時間たった1日夜、水槽の水位が半分以下になっていることに職員が気付き、海水を注入。6日夕に通常の水位約6・2メートルまで回復した。

 だが、4日朝には水槽の海水を濾過(ろか)する設備が壊れていることも判明。水温も17度と通常の25度と比べて下がっており、飼育環境が悪化していた。

 7日昼ごろには、ハチベエが泳ぐ姿が確認できなくなり、9日午前11時50分ごろ、水槽の底で沈んでいたという。水槽の機械設備は復旧の見込みはたっておらず、現在は職員が海水を注入し、水質と水温を適切に保つよう調整しながら、ハクの飼育環境を整えているという。
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