
雫石町にある鶯宿温泉の老舗旅館の社長が、新型コロナの影響で実際には仕入れていなかった牛肉の売り上げが減ったとうそをついて、国の補助金をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは雫石町の鶯宿温泉にある老舗旅館「長栄館」の社長、照井貴博容疑者(37)と同じく雫石町の「フクオカ食品」の代表取締役、福岡加奈子容疑者(48)。
それに宮城県大崎市の「鳴子観光ホテル」の役員を務めていた大沼孝晶容疑者(41)の3人です。
警察によりますと照井社長はほかの2人とともに国が新型コロナ対策として行っていた支援事業を悪用し、実際には仕入れていなかった牛肉の売り上げが減ったとうその申請を出し、補助金4000万円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いが持たれています。
警察は3人の認否について明らかにしていません。
この支援事業は新型コロナで売り上げが2割以上減った国産の農林水産物を取り扱う業者などを補助しようと行われました。
警察によりますとこの事業を巡る検挙は全国で初めてだということです。
照井社長の旅館は従業員を休ませたとうその申告をして、新型コロナ対策の雇用調整助成金9000万円あまりを不正に受け取っていたとして、おととし労働局から返還を命じられています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20240110/6040020341.html