ウクライナメディア、ザルジニーに加えてシャプタラ参謀総長の更迭も検討

ゼレンスキー大統領は「軍事面を含む部門の指導者を交代させて体制をリセットしなければならない」「そのための交代について考えている」と明かしたが、Ukrainska Pravdaは「ザルジニー総司令官に加えてシャプタラ参謀総長の更迭を検討している」と報じている。

ザルジニー総司令官とシャプタラ参謀総長の交代は今週の半ばに行われるかもしれない
ゼレンスキー大統領は伊Rai1とのインタビューの中で「軍事面を含む部門の指導者を交代させて体制をリセットしなければならない」「これはウクライナを導く人間の問題で新たな始まりが間違いなく必要だ」「そのための交代について考えているが1人で済むとは言えない」
「もし我々が勝利を望むのであれば皆を同じ方向に向かわせなければならない」と明かしたが、Ukrainska Pravdaは5日「ザルジニー総司令官に加えてシャプタラ参謀総長の更迭を検討している」と報じている。

Ukrainska Pravdaの取材に応じた大統領府や軍の関係者は「ザルジニー総司令官に加えてシャプタラ参謀総長の更迭を検討している」と述べ、ある関係者は参謀本部の人事について「セルヒー・シャプタラ少将は参謀本部を去るだろう」「他の人間の将来は決まっていない」と、別の関係者は「ザルジニー総司令官とシャプタラ参謀総長の交代は今週の半ばに行われるかもしれない」と明かした。

ゼレンスキー大統領が言及する「体制のリセット」とは「ウクライナ軍におけるザルジニー体制の総入れ替え=戦争戦略の変更」を意味する可能性が高く、ザルジニー総司令官とシャプタラ参謀総長の更迭に関する報道は「それを強く示唆してる」と言えるだろう。

因みにワシントン・ポスト紙は両者の対立原因の1つに「追加動員など主要な軍事問題に関する相違」を挙げ、ザルジニーは「火力と兵力に優れるロシア軍相手に成功を収め、昨年と同程度と予想される人的損失に備えるには50万人程度の追加動員が必要だ」と主張しているものの、ゼレンスキーは「(参謀本部が要求する規模の追加動員を行う財源がないため)大幅な増税が必要になる」という理由で反対しているらしい。

つまり体制のリセットによる戦争戦略の変更は「大規模な追加動員なしで対ロシア戦で成功を収める」という意味かもしれないが、ゼレンスキー大統領は動員された兵士の家族や親族が要求する「(一定期間後の)動員解除」を検討するよう軍に指示しており、現参謀本部は「36ヶ月後の動員解除なら応じられる」と述べているものの「前線の状況が安定していること」と「交代要員が確保されていること」を条件に挙げている。

https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-media-considers-replacing-chief-of-general-staff-shaptala-in-addition-to-zarzhny/