──フォークの背にライスをのせない方がいい理由は。

 「フォークを使って口に料理を運ぶ使い方は、食材を刺す、フォークの腹(くぼみ)に食材をのせる、の2つの方法が通常の使い方だと思います。フォークの背にのせると、不安定で食材を落としてしまいやすくなると思います。マナーの基本に、同席する方々に不快な思いをさせないようにするという考え方があります。これを基本に考えますと、フォークの背にのせる食べ方は、不安定な食べ方で同席の方に『料理をこぼすのではないか』という不安感を与えてしまうのではないでしょうか。また、この食べ方を否定する方に不快感を与えてしまうことも考えられます」

──それでは平皿で提供されるライスのスマートな食べ方は。

 「食べ方としては次のようなフォークの使い方をおすすめしています。 西洋料理では取手のない器(平皿)を持って食事をする食べ方はマナー違反とされますので、平皿を置いたまま、フォークの腹(くぼみ)の上にライスを適量、フォークからこぼれないぐらいの量をのせて口へ運びます。ライスを盛った平皿は通常、左側に置かれます。フォークを右手に持ち替えて使うと食べづらいので、左手でフォーク使います」