「180+20」と隠語で呼ばれる習近平に膵臓がん説が飛び交った!

一枚の写真から、習近平の健康問題が、中国で話題になった。

 1月17日、著名な社会活動家で、中国人民政治協商会議副主席などを歴任した張克輝が、北京の八宝山の革命公墓(高級幹部の専用葬儀場)で火葬された。

 習近平は自らそこに出向き、故人に別れを告げ、家族を慰めた。

 その時の写真が、新華社通信から公表された。習近平は痩せこけて見えた。いつものふっくらした体型ではなく、腕に洋服のしわが出て、腹も小さく見えた。そのため、激ヤセしたと、噂が飛び交ったのだ。

 ネット上では、昨年11月に李克強前首相の葬儀に出席したときの写真と比べ、いかに痩せたかを証明しようという動きもあった。

 さらに驚くべきことは、その後、何と習近平が膵臓癌を患っており、そのために激ヤセしたとの情報が、ネット上で飛び交ったことだ。

 「北京の看護士」を名乗るネットユーザーが、「180+20は激ヤセし、PET(陽電子放出断層撮影)の検査を受けた結果、膵臓に陰影があることが判明した」と書き込んだ。そしてその書き込みは、瞬く間に海外へと流れたのだった。

 180+20とは、習近平のことである。最近は「200斤」(100kg)という隠語で呼ばれているのだ。これは習近平が、15歳から22歳まで陝西省梁家河に「下放」されていた時期の生活について語ったことに由来する。

 「雨の時や風が強い時には、洞窟の住処で草を切り刻み、夜は動物の世話をした。羊を放牧することもした。何でもやったのだ。私はその時期に200斤の麦を背負って、十里の山道を休まず一気に歩いたものだ」(1995年6月7日のCCTVの番組『東方時空』)

 習近平が中国のトップになってから、この話は美談として、たびたび官製メディアが取り上げてきた。
習近平の空虚な話で中国の株価は暴落

 しかし、よくよく考えると、いくら若い男とはいえ、100kgもの麦を背負って、休みもなく10kmもの山道を歩くことなど、到底無理だ。

 それで、人々の習近平に対する反感が増すにつれ、習近平を「200斤」と言う隠語で呼び、揶揄(やゆ)するようになった。その後、リスクヘッジのため、「180+20」に変わった。

 習近平が本当に膵臓がんを患っているのかと言われれば、おそらくそんなことはないだろう。しかし、このような噂が流れ、中国の人々が密かに嬉しがっていることは、気にかけていたほうがいいだろう。

 思えば、2012年秋に習近平が総書記に就任したばかりのころは、かなり人気があった。海外では彼なら政治改革を進めるだろうと期待された。国内では腐敗に立ち向かう強い姿勢が支持された。

 しかし、習近平は反腐敗をてこに権力を固め、言論を厳しく統制し、人権も無視した。さらに共産党の規約や政府の規則を自分に都合よく変え、10年経っても引退せず、権力にしがみついた。

 その上、経済の低迷が国民生活に響くようになった。1月16日、習近平は省級・部級幹部たちを招集し、金融の発展に関する重要談話を発表した。それから、全国的にその談話を学習するようキャンペーンを展開した。

 すると、中国の株価は暴落した。そのため、「頼むからもう何も言わないでくれ」と習近平に不満を向けた人々もいる。また「空虚な話はやめて、株価を救う政策を出してくれ」という声も出た。