元文部相・赤松良子さん死去 男女雇用機会均等法の成立に尽力:朝日新聞デジタル
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日本の女性の地位向上に力を尽くした元文部相で、日本ユニセフ協会会長の赤松良子(あかまつ・りょうこ)さんが死去した。94歳だった。7日、同協会が明らかにした。労働省(現厚生労働省)の婦人局長として、1986年に施行された男女雇用機会均等法の成立に尽力し「均等法の母」と呼ばれた。

1929年、大阪市生まれ。父は洋画家の麟作氏。53年に東大法学部を卒業し、労働省に入った。総理府婦人問題担当室長や労働省婦人少年局長を歴任。企業に対し採用や昇進などにおいて男女で異なる取り扱いを禁じる男女雇用機会均等法の成立に奔走した。ウルグアイ大使や国連の女性差別撤廃委員会の委員も務めた。

93年には民間から登用され、細川、羽田両内閣で文部相を務めた。2008年には、女性として初めて日本ユニセフ協会の会長に就任した。

政治分野における女性の地位向上にも取り組み、1999年に政治をめざす女性を資金面で応援するネットワーク「WIN WIN」を設立。候補者などの一定割合を女性に割り当てる「クオータ制」の必要性を訴え、2012年には市民団体「クオータ制を推進する会」を立ち上げて代表に就いた。超党派の議員連盟とともに、政党に男女の候補者数をできる限り均等にするよう求める「候補者男女均等法」の成立にも貢献した。

日本ユニセフ協会がお別れの会を開催する予定だが、日程は未定。