春節の大型連休は10日から始まり、中国では過去最多、延べ90億人が移動するともいわれている。

9日は、今、中国一熱いスポット・世界三大雪祭りの1つ「氷雪祭り」の会場から、FNN北京支局・河村忠徳記者が中継でお伝えする。

気温はマイナス10度と非常に寒いが、会場には、多くの人たちが訪れている。

そして、すべて氷のブロックでできたお城は、非常に大きい彫刻となっている。

この「ハルビン氷祭り」は1985年から始まり、2024年で25回目になる。

そして、2024年は特に人気スポットになっていて、旅行客が例年の14倍にもなるという。

── どうしてそれだけ人気を集めている?

いくつか理由があるが、その中で一番大きい理由というのが、SNS映え。
ハルビン市で有名な観光スポットの1つであるロシア建築の聖ソフィア大聖堂では、多くの観光客がいたが、その中で一番目立っていたのはコスプレをした人たち。
この人たちは非常に多くの写真を撮り、自らのSNSに投稿していた。

氷祭りの会場で一番人気のスポットは、最長521メートルの氷の滑り台。
こちらは最大6時間待ちになる時もあったというが、これを実際に滑った人たちがSNSに投稿し、それを見た人たちが「自分も乗りたい」と訪れる連鎖が起きている状況。

── これだけ多くの観光客がわっと訪れて、受け入れる側の体制は大丈夫なのか?

ハルビン市では、中国のほかの都市では見られない手厚いおもてなしが行われている。
いたるところに無料の休憩所を設置したり、ハルビン市の階段や坂道には専用のカーペットを敷き、転びにくいようにするなど、細かい気配りがされている。

そして、こういったおもてなしがSNSで拡散され、さらに人が集まるという好循環が起きている。

── 中国でも新型コロナウイルスが再び流行しているという話も聞くが、これが延べ90億人といわれる大移動に影響は出たりしていないのか?

日本と同様にコロナを気にして行動制限をする人は、今、中国にはほとんどいない。
また、過去最高に延べ90億人というとすごい数字だが、実はこれまで入っていなかった自家用車の移動もカウントされるなど、数え方が変わったことも理由の1つ。
これは、経済的な不安を払拭するためにアピールするために使っている可能性もある。