ロシア軍、侵略で戦車3000両損失「残りは状態が悪いか部品が外されている」…国際戦略研究所

【ロンドン=蒔田一彦】英国際戦略研究所(IISS)は13日、過去1年間の世界の軍事力を分析した報告書「ミリタリー・バランス2024年版」を発表した。ウクライナ侵略の長期化に伴い、ロシア・ウクライナ両軍で損失が拡大しているが、ウクライナは米欧などの支援で損失分を穴埋めし、戦力を維持していると指摘した。

報告書によると、23年時点で露陸軍が保有する実戦投入可能な主力戦車は1750両で、22年の1800両から50両減少した。ウクライナ侵略前の21年は2927両だった。ロシア軍は侵略開始以降、3000両以上の主力戦車を失ったと分析した。戦車や大砲などの損失は保管していた旧型兵器で補っているが、「残りの兵器の多くは状態が悪いか、部品が取り外されているとみられる」と指摘し、すぐに実戦投入できない兵器が相当数含まれるとの見方を示した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20240213-OYT1T50120/