中国での親善試合中止に困惑 余波広まるメッシの欠場騒動に英メディアも愕然「平手打ちをされたような状況に」

たった1試合、されど1試合。米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを巡る騒動の波紋は収まりそうにない。

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 事の発端は、親善試合の欠場だった。

 プレシーズンを利用したアジアツアーを行っていたインテル・マイアミは今月4日に香港での同国リーグ選抜との親善試合を実施。しかし、メッシは「内転筋の違和感」を理由に試合を欠場した。

 この時点でアルゼンチン代表FWに対する批判は強まっていたのだが、ハレーションがより広まったのは、3日後だった。7日に東京で行われたヴィッセル神戸との親善試合でメッシは60分から出場。華麗なボールさばきを見せ、怪我の影響を感じさせなかった。

 これに香港のメディアやファンの怒りは爆発。政府が異例の失望を表明し、興行主催者に対するチケット代の半額返金となる騒動に発展。さらに中国では今年3月に杭州と北京で予定されていたアルゼンチン代表戦(ナイジェリアとコートジボワール)が急遽中止になるなど波紋が拡大し続けている。

 もっとも、欠場も致し方ない面はある。というのも、インテル・マイアミは1月29日にサウジアラビア1部アルヒラル戦、今月1日の同アルナスル戦と香港での試合までに連戦を繰り返しており、さしものメッシでも休養が必要な状況だった。

 ゆえに「二度と来るな」とも批判する中国での反発には、戸惑いの声も広まっている。英紙『Daily Mail』は「ワールドカップ優勝した世界王者が『敬意の欠如』を理由に非難をされた」と一連の騒動を報道。「メッシは負傷のために休養を取っただけで政府からも非難され、ついには代表戦のキャンセルもされた」と伝えた。

 また、英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は、中国での親善試合2試合の中止に対するアルゼンチン・サッカー協会関係者のコメントをふまえて「デリケートな問題だ」と紹介。そのうえで「残念ながら怪我は美しい試合の一部だが、彼らは平手打ちをされたような状況になっている」とまとめている。

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