【ミュンヘン、キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中の「ミュンヘン安全保障会議」で演説した。ウクライナが「人為的」に砲弾と長射程兵器の不足に追い込まれる一方「プーチン(ロシア大統領)は戦争に適応している」と述べ、危機感を鮮明にした。反転攻勢が失速し、ロシアが東部で攻勢を強める中、欧米に武器支援を強く求めた。

 ゼレンスキー氏は16日にドイツとフランスを訪れ、両国と安全保障協力に関する2国間協定を結んだ。独仏両国は長期的な安全保障を約束するとともに、追加軍事支援を新たに表明。ウクライナは1月に英国と協定を結んでおり、欧州の主要3カ国との関係強化をてこに、米国に支援継続を促したい考えだ。ハリス米副大統領とも17日に会談した。

 ゼレンスキー氏は演説で「(欧州から)十分な防空システムが供与されれば、何百万人もの国外避難民がウクライナに戻れるだろう」とも訴えた。ドイツのショルツ首相は「私たち欧州人は自分たちの安全にもっと注意を払わなければならない」と述べた。

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