経済産業省は半導体受託生産、世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の熊本第2工場の整備におよそ7300億円を補助する方針だ。24日にも発表する。自動運転やAI(人工知能)に使う先端半導体を国内で量産する。

TSMCは24日に熊本第1工場の開所式をする。これに続く第2工場は2024年末までに建設を始め、27年末までの稼働を見込む。第1工場よりも先端の回路線幅6ナノ(ナノは10億分の1)メートルなどの半導体を製造する計画だ。

両工場を合わせた月間の半導体生産能力は10万枚以上となる。TSMCの工場運営にはトヨタ自動車などが出資しており、自動運転やAI向けなどの利用を想定する。

TSMCの両工場への投資額は200億ドル(約3兆円)を超す。経産省は第1工場と合わせて1兆2000億円程度を支援する見通しだ。

世界に工場が分散する半導体は、自然災害などでサプライチェーン(供給網)の途絶が起きやすい。経産省は先端半導体の国内製造を手厚くすることで、日本の産業競争力を高める。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA22AU20S4A220C2000000/