イスラエル軍とイスラム主義組織ハマスの戦闘によるパレスチナ自治区ガザでの死者数が29日、3万人を突破した。
ガザ北部では飢餓が危機的な状況になっており、食料や水の支援物資がほとんど届かず、家畜の餌や雑草を食べて生き延びようとしている住民もいる。
住民からは「間もなく餓死する」と悲嘆の声が上がっている。

 「このまま人道支援が来なかったら私たち一家は餓死するしかない」――。
ガザ北部のガザ市中心部リマル地区に身を寄せる主婦ラジャ・ラマダンさん(35)は、本紙通信員の電話取材に力なく答えた。

 2歳から10歳の4人の子どもと両親ら16人で暮らすが、備蓄していた食料と水は既に尽きた。
市場に行っても食料は手に入らない。最近は汚れた水に塩と雑草を入れたスープを食べている。
全員、やせ細った。ラマダンさんは「戦闘が止まり、支援物資が来てほしい」と願う。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20240301-OYT1T50004/