アップルカーはSiriで運転

当初アップルが「ハンドルもペダルもない」完全な自動運転車を目指していたことは、何度か報じられてきた。今回の報道では、そのディティールが伝えられている。元デザイン最高責任者ジョニー・アイブ氏は熱烈なクルマ好きで知られているが、やはりアップルカー開発に深く関わっていたようだ。

アイブ氏とデザイナーチームは、フィアット・ムルティプラ600のようなミニバン的なコンセプトを描いたという。ハンドルはなく、アップルの音声アシスタントSiriを使って操作する。

2015年秋のある日、アイブ氏とクック氏は、アップルカーがどのように機能するかのデモンストレーションを体験した。2人は「キャビンのような室内の座席」に腰を下ろす。外では、声優がSiriの台本を読み上げ、2人が架空の車で道路を疾走するという設定だ。アイブ氏がSiriに通り過ぎたレストランを尋ねると声優が答えを読み上げたと、デモに詳しい2人が語っている。

アップルはこのプロジェクトに100億ドル以上を投じたという。社内ではコードネーム「Titan(タイタン)」と呼ばれていた計画を「タイタニックの惨事」という声もあり、失敗する可能性が高いことは周知だったそうだ。

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