警視庁は3日、フィリピン国籍で技能実習生の30代男性=東京都東村山市=を出入国管理法違反(不法残留)容疑で誤認逮捕したと発表した。男性は在留カードの更新申請中で在留が認められていたが、警視庁がその情報を見落としていた。見落としに気付き、男性は逮捕されてから約1時間後に釈放されたという。

■「特例期間」として在留認められていた

 組織犯罪対策総務課によると、2日午後5時50分ごろ、JR上野駅で、鉄道警察隊員が男性を職務質問した。男性の在留カードを確認したところ、在留資格の期限が過ぎていたことから上野署に任意同行した。

 同署は国際犯罪対策課を通じて出入国在留管理庁に照会。カードの更新申請中で、「特例期間」として在留が認められているとの回答があった。だが、同署員が回答を見落とし、午後7時10分ごろに現行犯逮捕したという。

 国際犯罪対策課から指摘があり、同署員の見落としが判明。男性は約1時間後に釈放され、同署員が謝罪したという。

■オンライン申請だった可能性

 通常はカードの裏面に更新申請中の記載があるが、オンライン申請であれば記載がないという。警視庁は、男性がオンライン申請だった可能性が高いとみている。

 組織犯罪対策総務課は「正規滞在の男性を逮捕したことについては大変遺憾であり、再発防止に向けて捜査員に対する指導・教養を徹底してまいりたい」としている。

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