もし上司が発達障害だったら… 特性の1つとして割り切る

 発達障害の人は10人に1人の割合でいるので、会社の上司や部下、家族や友人、知人にいても、なんら不思議はありません。

 「発達障害なのに出世して上司になれるのか」、と疑問に思うかもしれませんが、症状の1つであるADHD(注意欠如・多動症)の衝動性を行動力やリーダシップに変えたり、空気を読めない正直さで信頼を勝ち取ったりして評価される人もいます。その一方 で、症状が重く障害者枠で働くことを余儀なくされる人もいます。

 上司が発達障害の場合、部下は言うことを聞かなくてはいけない立場です。それは、発達障害をはじめどんな障害や持病があろうと同じで、社会のルールです。そして、部下の多くは上司の性格や行動パターンを把握して、仕事がスムーズに進むように工夫するものですよね。

 中には、上司が応援している野球チームが負けた翌日は機嫌が悪いなど、理不尽なものもあるでしょうが、それも上司の特性として半ば諦めの境地で接するのがいいと思います。発達障害の症状についても特性の1つとして捉えて、上司がしがちな言動を覚えておくと振り回されにくく、ストレスを最小限に抑えられます。

https://woman.nikkei.com/atcl/column/23/011100341/022600003/