歌劇団員死亡で「宙組」公演中止も…宝塚にひそむ深刻な〝病巣〟 先輩後輩の厳しい関係性は〝伝統〟遺族との溝は埋まらず(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース
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宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の宙(そら)組に所属する劇団員の女性(25)が昨年9月に死亡した問題をめぐり、5月に予定されていた宙組公演が中止になった。歌劇団側は遺族の訴えたパワハラの半数しか認めず、遺族との溝が埋まらないことが大きな要因だが、そこには深刻な病巣がひそんでいる。

【表でみる】女性が急死する直前の主な一日のスケジュール

公演の見合わせが発表されたのは、5~8月に宝塚市と東京で上演予定だったミュージカル「FINAL FANTASY XⅥ(ファイナルファンタジー16)」と宝塚歌劇110周年記念の奉舞「宝塚110年の恋のうた」。

「歌劇団としては、5月の宙組公演は110周年を記念する舞台なので何とか上演したいとの思いが強かった。そこも踏まえて、遺族側とも話し合いを続けてきたが、どうにもまとまりそうにないとあって、中止せざるを得なかった」と演劇関係者。

歌劇団側は遺族側が訴えている15件のパワハラのうち、半数を認めたうえで、親会社である阪急阪神ホールディングスの角和夫会長が歌劇団と宝塚音楽学校の両理事を退任することになっているが、現状で遺族側の了解を得られていない。

そんな中、「週刊文春」は宙組のトップたちが遺族側に「謝らない」との意思を示していることを報じている。そこからは、当事者とされる劇団員に「いじめ」や「パワハラ」という認識がいまだにないことがうかがわれる。

先輩後輩という厳しい関係性を〝伝統〟だとして正当性を訴えるのであれば、宙組に改善の余地はない。これ以上、公演できない状況が続くと宙組の存在意義が問われることになるだろう。