2023年の生活保護の利用申請は25万5079件で、前年と比べて1万8123件(7・6%)増えた。申請件数の増加は4年連続。厚生労働省はコロナ禍に加えて、物価高の影響が押し上げたとみている。

 同省が6日、昨年12月分の利用状況(概数値)を明らかにした。同時に公表された22年度分の確定値とあわせて、朝日新聞が集計した。

 この10年で申請件数が最も多かったのは14年の24万5664件。その後は5年連続で減ったが、20年から増加に転じた。

 月別でみても、昨年12月の申請件数は12カ月連続で前年同月の水準を上回った。連続増加は12年度に調査結果を毎月公表し始めて以降で最長に。生活保護を受けている世帯は昨年12月時点で165万3778世帯と、過去最多を更新した。

 同省によると、生活保護を始めた理由で最も多い「貯金等の減少・喪失」は18年度は38・8%だったが、年々上昇。21年度は44・1%、22年度は46・1%まで拡大した。消費者物価指数の伸びも踏まえ、同省保護課は申請増の要因を「コロナ禍に加え、物価高の影響も加わった」と分析する。

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