「農薬でがんに…」国政政党による“醜悪すぎるデマ”を農家が怒りの告発
https://joshi-spa.jp/1273771/
 このところ旧Twitterの「X」で、農家の方々が怒りの声を上げ始めた。「農業を舐めている」と、矛先が向けられたのは国政政党である参政党だ。
神谷宗幣代表の演説で「農薬によってがんが増えている」などの根拠や因果関係が不明な発言があった。この動画が拡散され、憤りを覚える人が次々に現れたのだ。

 反発の声の中心にいるSITO.(シト)さん(Xネーム)に話を聞いた。

■農薬を「がんになる」「土が死ぬ」と全否定

「農薬や化学肥料を不健康になる、がんになる、土が死ぬ原因などとして全否定し、それらを使う慣行農家(法律で認められた
農薬・肥料を基準の範囲内で使う一般的な方法で栽培を行う農家)を貶めておきながら、指摘されたら『貶めているわけではない、
なるべく有機に近づけていくのが参政党の方針』などと演説していました。イジメをしていた子どもが注意されて言い訳をするのと変わりません」(以下、シトさん)

 強い怒りを表明するシトさんは、愛知県内でキャベツ・たまねぎ農業を営んでいる。自らブログやSNSで情報を発信し、農家の取り組みや
農作物の安全性への理解を広めようとしている。

 そのため偏った発信に疑問を持ち、2022年6月に出版された神谷代表の著作『参政党Q&A 基礎編』(青林堂)も購入。書かれていることに
問題提起をすると、多くの農業従事者らの共感を呼んだ。

■農家を「騙されているかわいそうな人たち」と決めつけ

 書かれていたのは、たとえば次のようなことだ。

「ビッグファーマによる政策や消費者の好みに合わせた結果、現在の農業従事者の多くが、人体に有害な食材を生産している状態です。
農家が出荷用と自分たちが食べる分の野菜を分けているという例は珍しくありません」(『参政党Q&A 基礎編』141ページより)

 神谷代表が国会議員になる前に書かれたこうした内容は、「あまりに現場と乖離しています。特に私たちのような農家を『自分が作った農産物が
人体に有害で危険だと承知の上で販売する確信犯』として、参政党こそがその害悪を訴える正義のような内容でした。これは何か声を上げなくてはと考えました」とシトさんは話す。

 参政党の支持者の中には、海外から無理やり押し付けられた肥料や農薬をJA(農協)や政府が買わせていると信じる人もいる。

 シトさんは、「自身が手がけるものを有害だと考えていないし、農薬や肥料を買わされているわけでもありません。品目に応じて自ら肥料や農薬を選択し、
定められた基準内でコストパフォーマンスを考えながら常に最善手を模索します。様々な農家さんが何度も繰り返し発信しても、
『農家は無知で騙されているかわいそうな人たち』という思い込みで無下(むげ)にされるんです」と語気を強める。
(以上抜粋。全文はソースで)