17日の大統領選を前に… 「ロシアの民主主義は世界一、批判は許さない」大統領府の報道官が発言(海外)

3/11(月) 8:10配信

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアの民主主義が「世界一」だと宣言した。

この19日前には、プーチン大統領の最大の政敵アレクセイ・ナワリヌイ氏が急死した。

ナワリヌイ氏は刑務所で死亡していて、ロシアの選挙は自由と公正からは程遠いとみなされている。

ロシアの民主主義は世界一で批判することは許されないと、ロシア大統領府の報道官が3月6日に語った。

若者向けのイベントで演説したペスコフ報道官は「我々の民主主義に対する批判や、我々の民主主義はあるべき姿ではないという主張を我々はもはや許さない」と話した。

その上で「我々の民主主義は世界一で、我々はそれを築き上げ続ける」と語ったと、Ukrainska Pravdaは伝えている。
ロシアの民主主義は実際、世界一ではなく、自由と公正からは程遠い。

ペスコフ報道官のこの発言の19日前には、プーチン大統領の最大の政敵アレクセイ・ナワリヌイ氏が北極圏の刑務所で急死した。
3月17日に予定されているロシアの大統領選も、結果は決まっているとみなされている。

3人の候補者がプーチン大統領と対決する予定だが、プーチン大統領を批判することはしないと自ら明言している候補者もいると国営メディアは報じている。

反戦を掲げた候補者の1人であるボリス・ナデジディン(Boris Nadezhdin)氏には、
陣営が提出した大統領選出馬に必要な署名に不備があったとして立候補資格が与えられなかったとモスクワ・タイムズが伝えている。

2020年には政権側の関与が疑われる毒殺未遂事件の被害にも遭っていたナワリヌイ氏は3月1日、警察が厳重警戒する中で埋葬された。

複数の参列者が逮捕されたと、テレグラフは現地の報道を引用して報じた。

ロシアは世界の民主主義ランキングで順位を下げている。ランキングをまとめているエコノミスト・インテリジェンス・ユニット
(EIU)は2023年、ロシアを167カ国中114位とした。これはニカラグアやベネズエラよりも下だ。

また、アメリカのシンクタンク、Freedom Houseはロシアを「自由ではない」と評価している。「政治的権利」は40点満点中4点で、
「選挙」は自由かつ公正ではなく、「政府」は透明性を欠き、「汚職に対するセーフガード」はほとんどないという。

3月に入ってから、ロシアではウクライナ侵攻を批判したジャーナリスト、ロマン・イワノフ(Roman Ivanov)氏が懲役7年の判決を受けた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9dbb0901b08ab0e278dafea5ecb5b90c01abdb64