アメリカ軍は去年11月の鹿児島県屋久島沖での墜落事故を受けて見合わせていたオスプレイの飛行を、14日朝、普天間基地で再開させました。防衛省はアメリカ軍と陸上自衛隊のオスプレイを14日以降、整備などを終えた機体から国内での飛行を段階的に再開すると発表していて、沖縄県が事故原因の詳細が明らかでない中での再開に反発を強めていたほか、鹿児島県からも丁寧な情報提供を求める声があがっていました。

去年11月、鹿児島県屋久島沖でアメリカ軍の輸送機オスプレイが墜落し、乗員8人が死亡した事故を受け、アメリカ軍と陸上自衛隊はすべての機体について飛行停止の措置をとっていましたが、防衛省は14日以降、整備などを終えた機体から国内での飛行を段階的に再開すると13日に発表しました。

こうした中、14日午前8時50分すぎ、アメリカ軍普天間基地でMV22オスプレイがホバリングを開始し、その後、高度を上げて飛行を始める様子が確認できました。

オスプレイは那覇市の市街地上空などでも飛行している様子が確認できました。

アメリカ海兵隊第1海兵航空団も14日から普天間基地でオスプレイの飛行を再開したと発表し、その理由について、「アメリカ軍の機関が安全性を優先する綿密でデータ主導のアプローチに基づいて、安全に飛行できると判断したためである」としています。

一方、事故原因の詳細が明らかにされていない中での飛行再開については、地元の宜野湾市が懸念を示し、沖縄県も飛行停止措置の解除からほどなくの再開は「強引だ」などと反発を強めていたほか、鹿児島県からもより丁寧な情報提供を求める声があがっていました。
米海兵隊第1海兵航空団「安全に飛行できると判断」

沖縄のアメリカ軍普天間基地のMV22オスプレイを運用するアメリカ海兵隊第1海兵航空団は、14日、飛行を再開したと発表しました。

この中で、飛行を再開した理由について「アメリカ海軍航空システム司令部が安全性を優先する綿密でデータ主導の方法に基づいて同機が安全に飛行できると判断したため」としています。

その上で、「計画的かつ慎重に飛行を再開させる作業を行い、確立された方針と手順ですべての任務の熟練度を回復させる。いずれにおいても、地域社会の安全が最優先事項である」などと述べています。

発表の中で第1海兵航空団の司令官、エリック・オースティン少将は「オスプレイは航空団の成功の鍵であり、われわれの作戦能力、危機発生時の対応、そして究極的には同盟国との提携や自由で開かれたインド太平洋の維持で中心的な役割を果たしている。オスプレイを再び飛行させることができうれしく思う」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240314/k10014389941000.html