【知ってる?】なぜフィリピン人は肌の色に拘るの?

フィリピン人と交流していて、「肌が白くて羨ましい」「私は肌が黒いから…」という話を聞いたことはありませんか?フィリピンでは人種差別(racism)は比較的起こりにくいものの、肌の色による差別(colorism)の話はよく聞かれます。

フィリピンでは、色の白い人、黒い人さまざまな人がいますが、生まれつき肌の色が黒い人は、幼少期に親戚や家族にそれをからかわれたり、学校でクラスメートに虐められた経験があり、就職や昇進にも影響すると潜在的に感じている人が多いようです。

フィリピンはその歴史の中で、スペインに占領されていた時期が約300年あり、その後もアメリカや日本がフィリピンを支配していました。華僑もフィリピン経済を牛耳っています。

ゆえに、

広い意味で肌の白い人たち=権力者、支配者、成功者

肌の黒い人=ブルーカラー、被差別市民

の潜在的なイメージがしみついています。

そしてこれが、美しさを定義する際においても、肌が白い=より美しいというフィリピン人が広く持つスタンダードな価値観を形作っています。


日本や他の国では、肌の色は何を意味するのでしょうか?

日本や欧米で美白が支持される理由のほとんどは、シミ対策だと思います。紫外線アレルギー、敏感肌という言葉を日本でもよく聞きますよね。

日焼けによって生じる肌トラブル、肌トーンの統一感の喪失を心配しています。

結果的に美しさと結びついてはいますが、フィリピンの肌の色に対する価値観とは違い、健康・老化を遅らせるアンチエイジングの概念がそこに強くあることが分かります。


また、少数派ではありますが、進んで日焼けをする人たちもいます。

こういった人々は、いわゆるブラックカルチャーに感化された人であったり、小麦色の肌は健康的、白い肌は病的、というイメージを持つ人が多いです。

動画の中で、女性は「肌が黒いほうが引き締まって見える」と回答しています。日焼けしている=スポーツをしていて程よく筋肉がついている、という発想だと思います。

このような価値観の相違がとてもよくあらわれるトピックですので、一度フィリピン人と一緒にcolorismについて話し合ってみましょう。

日本の日焼けサロン(tanning salon)の存在を教えるとビックリしてしまうかもしれませんね。

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