東京・江東区の公務員宿舎に住み続けた原発避難者に退去命令 東京地裁、無償提供終了で
2024/3/18 21:32


東京電力福島第1原発事故の自主避難者を対象とする住宅の無償提供が終了した後も、東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に住み続けたとして、福島県が居住者に退去と損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、居住する1世帯に退去を命じた。約196万円などを支払う賠償責任も認めた。

判決によると、居住者は事故発生後、家族と東雲住宅に居住。無償提供契約は平成29年3月末で終了し、賃料を支払う契約を県と結んだが、同5月以降支払っていなかった。

訴訟で居住者側は「契約を結ばない限り、住宅から退去しなければならないと県職員に脅された」などと主張。阿部雅彦裁判官は、県職員が居住者を怖がらせるような乱暴な発言があった事実は認められないなどと退け、契約は適法と判断した。
https://www.sankei.com/article/20240318-ZSTDHQFS2ZKCPBU4UDPORSU2FA/