NTTドコモは2日、データ通信の品質改善に関する集中対策について9割以上で取り組みを終えたと明らかにした。
ドコモでは2023年以降、東京23区や大阪、名古屋など都市部を中心にデータ通信の速度が低下する「パケ詰まり」と呼ばれる問題が起きていた。建物内などではまだつながりにくい地点が残り、対応を急ぐ。

通信量の増加が特に目立つ駅や繁華街の2000カ所のほか、乗降客数の多いJRや私鉄沿線などで重点的に改善に取り組んだ。
高速通信規格「5G」や「4G」のアンテナ増設などを進めている。JR大阪駅や名古屋駅では23年9〜12月、最も混み合う時間帯でもスムーズに動画視聴できるまで改善した。

対策が進んだ結果、X(旧ツイッター)におけるドコモの通信品質に関するネガティブな投稿は23年12月には同3月比で約75%減ったという。
常務執行役員の小林宏ネットワーク本部長は同日開いた説明会で「品質改善の声が届いている」とした。

ドコモでは23年1月ごろから、東名阪の駅や繁華街を中心にデータ通信の速度が極端に低下したり、つながりにくくなったりする状況が続いていた。
5Gの整備を進める中、再開発で基地局の撤去を余儀なくされたり、人の流れが変わったりしたことで4Gの容量が逼迫したことが原因という。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC01DDC0R00C24A2000000/