医師国家試験合格通知と〝同時に〟第1球!ハヤテ・竹内奎人、名実ともに「スーパードクターK」に

歴史的快挙は登板中に達成された。くふうハヤテの2番手として五回からマウンドに上がった現役医学生の竹内。第1球を投じたのは午後1時59分。その1分後の午後2時が2月3、4日に受験した医師国家試験の合否発表だった。

「登板と発表時間が大体かぶるな、と思っていたので、特に意識はしなかった」。七回まで投げ終えて降板。その直後にロッカールームで携帯電話を見ると、母から「うかったよ\(^_^)/」のLINEが届いていた。念のため、自身も厚生労働省のホームページで合格を確認した。

中学2年から目指してきた整形外科医の道からいったん離れて、今秋ドラフト会議で指名されてNPB球団入りする夢を選んだ右腕は「(試験後に)自己採点をして大丈夫だと思っていたが、改めてホッとしました」と安堵(あんど)の息を吐いた。

現役プロ野球選手が医師免許を取得するのは史上初のこと。池田省吾球団社長は早速、竹内の名前である奎人(けいと)の頭文字を取って〝スーパードクターK〟と命名した。

ただ、本人に浮かれた様子はない。4四球と制球を乱して3回2失点に終わった公式戦デビュー戦を振り返り、「自己採点は30点」とこちらは赤点。それでも「〝今日の結果を今後の糧にしろ〟というメッセージだと思って、一試合一試合、成長できれば。今は野球が100%の思い」と前だけを見据えた。〝投げる医師〟は22日に群馬大医学部の卒業式に胸を張って出席する。(東山貴実)

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