83年の甲子園でKKコンビのPL学園と対戦。9対10の僅差で敗れた高知商の中山裕章氏(47)は、エースとして出場した翌年の夏も、準々決勝で再びKKコンビが立ちはだかった。

「3対6で負けましたが、スカウトの評価は高かった。プロで鍛えれば成長するとの判断で、大洋(現・DeNA)がドラフト1位指名したんです」(スポーツライター)

 開幕投手を経験するなど首脳陣からの信頼も厚かったが、ある「事件」をきっかけに、暗転する。

「91年12月、幼児の下着を脱がせてわいせつ行為をしたとして、神奈川県警に逮捕された。現役のプロ野球選手では前代未聞の事件で、大洋から解雇。示談が成立しましたが、汚名は最後まで拭えませんでした」(スポーツ紙デスク)

 93年に、中日の球団職員として契約。翌年に支配下選手として登録され、論議を呼んだ。前出・スポーツライターが明かす。

「練習中にコーチが、わざと『ロリコン』『変態』などと声をかけ、登板した際に観客にヤジられる訓練までしていた。それに耐えられなければプロ選手としては無理だ、と。そうした覚悟の下で復活しました」

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