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今月、私が一番発した言葉は「オータニ」かもしれない。

 圧倒的なあのきらめきはいったい何だろう。BTSを初めて見たときに、「想定を超える未来って存在するんだな」と、その未来感、その希望的存在に衝撃を受けたものだけれど、BTS(7人です)=1オータニ……くらいの単位で、今のオータニは眩しい。オータニの横に並ぶと、あのダルビッシュにすら影が見えてしまう。光って凄いな……と思います。

 なにより凄いのは、「日本はおかしい。なぜ連日、トップニュースがWBCなのか?」とメディアへの義憤にかられる女友だちですら、「オータニは好きだけどね」とひとこと言わずにはいられないことだ。ふだん「信用できるオトコなんていない」と、男性への不信を語るフェミ友ですら、恐る恐る「オータニってどう思う?」と聞いてみれば、「いいよね!!!」と顔が明るくなる。もちろんそれは「野球の腕が凄い」ということではなく、「何だか分からないけど、あの人凄い」という称賛である。いったい、これはどういう現象なのだろう。