「紅麹原料」を使ったサプリを摂取した人に健康被害が出ている小林製薬の定例株主総会が大阪市北区のリーガロイヤルホテルで28日午前10時から始まりました。
10年以上小林製薬の株を保有する株主は、関西テレビの取材に対し「憤慨しています。株価も下がったし」と憤っていました。
社長から株主に対してどのような説明がなされるのか注目が集まります。

■「紅麹」サプリ摂取した2人死亡 106人入院

厚労省によると、これまでに、小林製薬の紅麹原料が入った機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した2人が死亡し、腎疾患などで入院した人は106人に上ることが明らかになっています。
入院した人たちは、主に2023年9月以降に製造されたサプリを摂取しているということです。
小林製薬が本社を置く大阪市は、27日、食品衛生法に基づき「紅麹コレステヘルプ」 「ナイシヘルプ+(ぷらす)コレステロール」、「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD(ゴールド)」の3商品およそ100万個を回収するよう命じる行政処分を出しました。

また、大阪市から依頼を受けた岐阜県の保健所が、サプリを製造していた工場に立ち入り検査に入りました。

■未知の成分特定できず
小林製薬には2月上旬までに、複数人から腎疾患の症状について申告がありましたが、調査などに時間がかかり、1カ月以上経ってからの回収となりました。

小林製薬は、紅麹原料の中に「未知の成分」が入っていて、これが腎疾患の原因となった可能性を否定できないとしています。
この「未知の成分」と健康被害との関連はまだ分かっておらず、原因の特定には少なくとも1、2カ月かかるということです。

小林製薬は紅麹原料を170社以上に供給していて、これまでに、小林製薬を含む55社が自主回収や販売中止を発表していて、影響が他のメーカーにも拡大しています。

■「怒ってるよ、隠してたこと」と株主
小林製薬は「糸ようじ」「のどぬーるスプレー」「トレイの消臭元」「熱さまシート」など、多くの人になじみ深い商品を開発していることで知られていますが、事態が発覚した22日から28日午前までに、株価は、およそ20パーセント下落し、およそ4900円で推移しています。

28日の株主総会に訪れた70代男性の株主は、「憤慨しています。株も下がったし。10年以上株を持っています。怒ってるよ、迷惑かけてるんだもん、隠してたこと、動かないもん。社員のことが気になります。元気ないだろうし。対応が遅すぎます。管理責任者が大きい」と憤りをあらわにしました。

また、60代女性の株主は、「「今後、どんな、食品を開発するのか、信頼をどう取り戻すのか、早く原因をはっきりさせて、安心させてほしい」と語っていました。

28日の株主総会で、社長から株主に対して、どのような説明がなされるのか注目されます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bff9e47a81e870e0057c520bb0c2fd95a2b02d39