円安「水準ではなく変化に注目」、財務相 152円迫る

鈴木俊一財務相は29日の閣議後の記者会見で、外国為替市場で進む円安を巡り1ドル=152円が円買い介入に踏み切る水準かと問われ、「水準が問題ではなく動き、変化に注目している。具体的な防衛ラインはない」と述べた。

鈴木氏は「投機的な動きも見られる。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に沿っていない部分もあるのではないか」と指摘した。「高い緊張感をもって注視し、行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる」と語った。

日銀がマイナス金利政策の解除を決めた19日以後、円安が進み、27日には一時1ドル=151円97銭まで下落した。1990年7月以来34年ぶりの円安水準となった。同日、財務省・日銀・金融庁が情報交換会合(3者会合)も開いた。

29日の東京外国為替市場では午前8時30分時点で1ドル=151円42〜44銭だった。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA291CX0Z20C24A3000000/