東北大大学院医学系チームは28日までに、サルを用いた実験で、脳に足し算、引き算を実行する際に強く反応する細胞があることを世界で初めて発見した。計算に特化した細胞が脳にあるわけではなく、手の運動を制御する細胞を再利用(リサイクル)することで計算を可能にしていることを示唆するものだという。今後は、脳機能から見た数学の学習法などへの応用が期待される。

簡単な足し算、引き算を反映した行動はサルやチンパンジー、オランウータンなど人間以外の哺乳類で確認されている。これらのことから、計算には言葉は不要で、種を超えた計算を可能にする脳細胞の存在が示唆されてきた。だが、それらの活動は脳細胞レベルで発見されていなかった。

チームは、足し算や引き算などの数操作課題を訓練したサルが足し算、引き算を実行している瞬間の脳の神経活動を調べた結果、足し算や引き算に強く反応する神経細胞が多数見つかった。

これらの細胞は、左右の手の動きにも関連していることがわかり、足し算細胞は右手の動作に、引き算細胞は左手の動作に呼応するように細胞の表現している情報が変化していることが明らかになった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/488c8e1279081347eed9a6b967564fc1e6424374
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