ソ連時代のチョコレートはどうしてそんなにおいしかったのか?

 ソ連で育った人はあのチョコレートの味を覚えているだろう。品薄な商品が多かったがチョコレートはいつでも手に入ったし、比較的安かった。もちろん大晦日や3月8日(国際女性デー)などの祝日の前には、最も人気のあるチョコレートのセットが棚から一掃された。

 それ以外の時期はほぼすべての食料品店で天然原料のみを使用し、国の規格(GOST)に従って製造された地元のチョコレートが販売されていた。工場間の競争はなく、すべてが国のガイドラインに従って生産されていた。確かに業界の賞や表彰はあったが、商品の構造や重量でごまかす必要はなかった。モスクワでもハバロフスクでもチョコレートは同じだった。

パーム油は1961年に実験的にソ連に初めて輸入された。しかし、食品業界で体系的に使用され始めたのは1970年代後半から1980年代初頭になってからだ。しかも、その量もGOSTによって規制されていた。

 同時にカカオ豆は高品質だった。これらはアフリカ諸国から輸入され、その見返りとしてソ連が工場や水力構造物をそれらの国々に建設した。

https://jp.rbth.com/soren/88342-soren-chokoreto