サウジが目指す未来都市「NEOM」、皇太子肝いりの計画を縮小
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-05/SBHASWDWLU6800?srnd=cojp-v2
サウジアラビアは紅海沿岸の砂漠地帯に建設を目指す未来都市「NEOM」について、中期的に計画を縮小する意向だ。内情を知る複数の関係者が明らかにした。
1兆5000億ドル(約227兆円)規模のNEOMは、石油に依存する経済構造からの脱却を目指すムハンマド皇太子肝いりの開発案件だ。
同国政府は構想の一環として、2030年までに鏡の壁に覆われた直線型の高層都市「ザ・ライン」に150万人が住むことを想定していた。だが、関係者によれば、現在では30万人を下回ると見込まれている。
サウジ当局者はかねて、ザ・ラインは段階的に建設され、いずれは全長170キロに達するとの見方を示していた。しかし、今回の計画縮小により、2030年までに完成するのは2.4キロにとどまると予想されている。
非公開の情報だとして匿名を条件に関係者が明らかにした。
その結果、請負業者の少なくとも1社が、現場で雇用している労働者の一部を解雇し始めた。ブルームバーグが文書の内容を確認した。
NEOMの担当者、および同プロジェクトを所有し、資金を提供しているサウジの政府系ファンド(SWF)、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)の担当者はコメントを控えた。