第2の問題点は、人類史上にはユダヤ人の虐殺をはるかに上回る凄惨な虐殺がたびたび行なわれており、その多くはイギリスとアメリカによるものである。しかし、そのことは何一つとして問題にされていないということである。
  アフリカ黒人の奴隷貿易は、ドイツを除くほとんどのヨーロッパ人種、スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリス、フランス人などによって16世紀初頭より行なわれ、インディアン虐殺によって人手不足となったアメリカ大陸に売却されていった。綿花栽培等の農園を営むアメリカ人たちは黒人奴隷を酷使し、毎年14万人の奴隷が悲惨な生活のもとで死んでいった。これによって犠牲になったアフリカの健康な男女たちは、300年間でおよそ5000万人にも及ぶ。
  こうした事実に対し、白人国家は何一つ釈明しようとしない。自分たちの罪にはほおかむりしたままである。