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帯状疱疹発症後、見た目が変わると“扱われ方”にも変化が 自身の体験から証券マン→美容業界へ挑んだ異端の経歴を持つ社長に迫る

金 清奎(きん ちょんぎゅ)さんは在日3世の34歳。マイクロバイオームに特化したスキンケアブランド「ラクトダーム」の開発者である。
証券マンからスキンケア業界へと飛び込んだ、異端の経歴をもつ金さんの半生を追った

在日3世は就職しにくいという定説を打ち破る
「私が就職活動をする頃は、在日の人は就職しにくいと言われていました。ましてや有名大学卒でもないときたら、大手企業に就職は無理という風潮があったんです。私も偏差値が高い大学にいるわけでもない。でも、あきらめたくはなかった。だから “やってやろうじゃない!”という気持ちで就活は必死に挑みました」

誰もが無理と諦めるなか、果敢に挑戦した金さん。結果、就活は100社を超え、誰もが知る大手証券会社から内定をもらうことができた。

就活の自己分析から見えた自分の強み
100社を超える就活のなかで、常に自分と向き合うことを強いられたという金さん。
就活をするうえで自己分析は欠かせない。そのなかで、金さんは自分の強みを3つ見つけ出すことができたという。
その3つが「分析することが向いている」「説明が得意」「情報収集が得意」ということだった。
この3つは証券会社での仕事に大きく活かされることになる。

自分の強みを活かしてメキメキと頭角を現す
入社1年目の主な業務は、株や投資信託、債券などの提案を行うことだった。また株式上場のサポートや、相続の手伝いを行なった。経済新聞を読んだり世界情勢をリサーチしたりしながら提案する仕事は、まさに金さんの3つの強みを最大限に活かせる仕事だった。

ところが仕事の面白みがわかり始めた3年目。仕事が多忙を極めるなかプライベートでも変化の時期にあり、酷使した体はついに悲鳴をあげてしまう。

「帯状疱疹、顔面麻痺、パニック障害を引き起こし、ドクターからはうつの診断も下されました」

仕事を休まざるを得ない状態だったが、当時の支店長はこういった。
「仕事はしなくていいから、座ってるだけでいいから出社してこい。本部からは守ってやるから」と。
それは、病気の社員を放っておけない。いつか社会復帰できるように、少しずつでいいから接点を持っておいたほうがいい。そう考えた支店長のやさしさだった。

金さんは病院へ通いながら事務所にも顔を出した。そして半年後、顔面麻痺は治り、少しずつ仕事に戻れる準備が整った。