中国発の刺激的な調味料「チリクリスプ」が人気、なぜ中南米産の「チリ」が中華料理なのか(ナショナル ジオグラフィック日本版)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1befff3236044e305480a65c7049677838f96043

(前略

トウガラシは中南米原産で、探検と貿易が盛んになる16世紀ごろまで、中国では存在を知られていなかった。

中国でトウガラシが最初に記録されたのは1591年で、絶賛とは程遠いものだった。「調味料としても薬としても、あまり興味を示していませんでした」と、ドット氏は現在の上海近郊に暮らしていた脚本家ガオ・リアンの記述から分析している。その代わり、ガオはトウガラシを観葉植物にしていたようだ。

しかし、中国の上流階級が自宅の庭でトウガラシを楽しんでいる間に、大衆はこの刺激的な植物を食べて楽しむようになった。

(中略

トウガラシは政治にも一役買った。1949年に中華人民共和国を建国した毛沢東は湖南省出身で、スパイシーな料理を好んだ。「彼はトウガラシが好きでした」とドット氏は話す。「トウガラシなしに革命は不可能」とまで言ったそうだ。毛はトウガラシに耐えられないのは臆病者だと考え、辛さに耐えられない側近たちをあざ笑った。ドット氏によれば、トウガラシは武力や男らしさの象徴だという考え方は今も続いているという。

(後略