87年、アドリアナ・スミスは恋人に浮気された。その恋人とは誰あろう、ガンズ・アンド・ローゼズのドラマー、スティーヴン・アドラーだ。だから、アクセル・ローズが19歳の彼女をスタジオに招き入れ「ロケット・クイーン」の最後のオーバーダブを手伝ってくれと言ったとき、自分の役目がアクセルとセックスしてあらん限りの大声を上げることであっても構わないとスミスは思った。

スミスにとって、これはアドラーに復讐するチャンスだったし、何より、酒に酔った彼女にはアクセルが「めちゃくちゃすてき」に思えた。アクセルは本番中、しきりにスミスに迫真の演技を求め、「いいぞ、アドリアナ、雰囲気出せ。演技はよせ!」と呻いた。スミスはこの行為に加担したことを後悔し、「罪悪感と羞恥心」からドラッグとアルコールに溺れた。彼女は今、ドラッグとアルコール依存症のカウンセラーをしている。

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