このグラフは「ワクチンを接種すればするほどかかりやすくなる」ことを示しています(ただし調査対象は健常者です)。重症化リスクを防ぐ効果については多くの医療者が今も支持していますが、重症化リスクのない人への接種は疑問視する声が多く、冒頭で述べたように定期接種の対象者は高齢者などに限定されました。21年当時、繰り返し強調されていた「集団免疫」がつかなかったのは自明でしょう。国民の8割が少なくとも2回接種を完了させ、国民の約半数が1度は感染したのですから。当時しきりに強調していた人たちは現時点でどのように考えているかを述べるべきだと思います。

安全性についても次第に問題視されるようになってきました。当初ワクチンを推奨していた学者や行政は「ワクチンに含まれるm(メッセンジャー)RNAは体内ですぐに分解される。ワクチン由来のスパイクたんぱくが害を与えることはない」と主張していました。ところが、実際にはそうではないことは今や自明と言っていいでしょう。コロナワクチン接種後に心筋炎を発症した16人の血中からスパイクたんぱくが高濃度で検出されたことを示した論文や、ワクチンの成分のmRNAが母乳から検出されたという報告もあります。

重篤なワクチンの被害が少なくないことは実際の「健康被害救済制度認定数」を見ればよく分かります。1977年2月~21年12月の約45年間の(コロナを除く)全ワクチンが原因の健康被害認定件数は3522件です。一方、コロナワクチンの健康被害は、24年1月31日時点で6000件以上が認定されています。コロナワクチンは他のワクチンに比べて重篤な副作用がいかに多いかがよく分かります。

有効性が低下したこと、副作用の実態がはっきりしてきたこと以外にも、コロナワクチンの重要性が低下している理由があります。それは、21年当時と異なり、現在では内服の抗コロナ薬が存在することです。21年当時は内服薬がなく、点滴は入院しなければ使えませんでした。ところが、現在は重症化防止が期待できる内服薬があります。麻疹や風疹を代表とする特効薬のない感染症とは異なり、コロナウイルスはワクチンが唯一の武器ではないのです。

ソースはマジでクソ長い
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20240426/med/00m/100/010000c