犯罪大国で生き抜くためには「忍術」が必須…
ブラジルの「忍者道場」に通う人たちの大真面目な動機
4/30(火) 16:17配信

(中略)
■「忍術」を学ぶブラジルならではの事情

「日本文化に惹かれて」とは別の現実的な目的で入門する人もいる。
入門9年目のマルシオ・ルイス・パッソス・チベリオさん(54)は
ブラジルの陸軍大佐という正真正銘の軍人だ。

「日常でありうる突然の襲撃に備えるために総合的な格闘技を学びたくて入門しました。
肉体や技術面とともに精神的に成長するのが武神館に通う私の目的です」

また女性の門下生の中には、「護身術」として忍術を学ぶ人も少なくない。
2023年度のサンパウロ市内の殺人件数は481件と、人口当たりの発生件数は東京の約8倍。
報告のあった強盗被害は13万3324件を計上している。
年々減少しているとはいえ、治安は日本に遠く及ばない。

筆者が生活していても、この街では赤信号でも
オートバイが突っ込んでくることはざらだし、
路上での強盗やひったくりも多い。

■「忍術で危険を察知する野生的感覚を磨く」

「凶悪犯罪がたびたび起こるサンパウロのような街では、
いざというときに身を守る手段として実践的な忍術が役に立ちます。
技が使えるかどうかより、危険を察知する野性的な感覚が必要なんです。
すばらしいことに日本は平和で安全なので、
そうした感覚は、もはや必要ないかもしれません。
でも世界の多くの地域ではそうは行きません。
だからこそ日本以上に海外からの修行者が多いんだと思います」
(フェルナンド師範)

忍者は日本では過去の伝説的な存在として扱われがちだ。
しかし、海外ではその“東洋の神秘”的なイメージも含めて
忍者の技や生き方から学びたいという熱視線が送られているようだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2476f89caa909d91287864689caa81e79b05138e